ギネスにも認定！!世界で最も売れている少女マンガ、フルーツバスケットが色褪せずに面白い理由

フルーツバスケット　　全23巻　　高屋奈月　

「フルーツバスケット」、こちらのマンガはネットでの　評価がものすごく高評価なので読んでみました。好みではないタイプのマンガ（バリバリの少女マンガ！）なのですが、あまりにも絶賛されている為興味が湧き・・。巻数も23巻と長さ的にもちょうど良いので手が出しやすいですね。

読んでみれば・・ただの少女マンガとは言いがたい暗い設定、暗い過去。日常部分はギャグパートも多く決して全体がダークではないですが、なかなかに重いテーマを扱っておりサラッと読める感じではないです。ファンシーな絵柄に騙されました。
意外な設定とそれぞれが抱える闇、そしてそんな事を踏まえた上でそれぞれが前に向かって進もうとする強さ。普遍的な人間賛歌、そこが多くの人をこんなにも長い間にわたり惹きつけてやまないのではないのでしょうか。

世界で最も売れた少女マンガ、フルーツバスケット！多くの人から愛される理由

絵柄はいかにもといった少女マンガなのですが、ストーリーは一風変わったフルーツバスケット。どんなストーリーかというと。

私が最初この作品に興味を持ったのも、この一風変わった設定に興味を引かれたからです。
「異性に抱きつかれると動物になってしまうという設定」と聞いてナニそれ！？と・・。それだけ聞いたら一体どういうストーリーなのかと気になって気になって。実際読んでみれば、気になる動物になる設定自体はギャグっぽく出てくるのですが、話が進むにつれて暗い謎の部分が見え隠れしてきてどんどん目が離せなくなってしまうんです！
結局、干支の数だけ12人の呪い持ちである草摩一族が登場しますが、どの人物も個性豊かで飽きさせません。この描き分けも見事です。

読み終わった後も多くの謎が残る為、ネットでもいろいろ考察されています。どう見ても王子様、ヒーロー役の由希とそのカマセっぽいネコ憑きの夾とヒロインの透・・この三者の三角関係、なぜ透は彼を選んだのか？呪いが解けるというのは一体なんだったか？などなど・・。
でも本当によく考えられたストーリーだと思います。何度もえっそうなの！？というサプライズで驚かされたり。謎めいた草摩一族の結末は最後までハラハラさせられました！
初々しい高校生の恋愛はこんな中年が読んでも心洗われるよう。単純な恋愛モノは苦手なのですが、これはけっこう笑えるのでそういったものが苦手な方にもおすすめ。そのギャグパートとシリアスなところの緩急が上手いのでどんどん引き込まれていってしまいます！！

なんとこちらのマンガ、！！最も売れた少女マンガとしてギネスにも載っている！！のだそうで・・！！私は連載当時の事は知らないのですが、とんでもない人気だったのですね！
20年近く前の作品なのですが、今読んでも古くさくなくて面白いし、ずっと売れ続けている理由も分かります。ストーリーとは関係ないですが、キャラ毎にキッチリ服のテイストが描き分けられていて、それがまたそれぞれの性格に合う凝った衣装なのが私は楽しめましたね。うま憑きのリンちゃん、抜群のスタイルで孤高の存在感・・そこにパンクテイストな服がぴったりで見るのが楽しみでした！！こんな楽しみ方が出来るのも少女マンガならではです。

たっぷりキュンキュンするポイントもあり、謎が謎を呼ぶミステリーな部分を楽しむも良し・・。様々な年代にそして男女問わず思い切り楽しめる作品です！！こんなに多くの人に愛されてやまないのは、根底にあらゆる人を受け入れる懐の深さ・・優しさが流れているからだと思います。思いっきり泣いて笑ってとことん楽しみましょう！