面白すぎて、展開が気になりすぎて寝ずに朝までマンガを読んでしまった・・という経験はありませんか?私は何度もあります。次の日が仕事なのに・・!なのにやめられない止まらない。しかも一気に読み切った時の爽快感。そんな、次の日に大事な用事が控えている時には決して読むのをおススメしない、一気読み必至のマンガ5選です。
完結済みなので、最後のスッキリ感まで是非、一気にどうぞ!!
!!全部ネタバレなし!!
「僕だけがいない街」三部けい 全8巻+外伝1巻
このマンガはすごかった!私の周囲の人間ほとんど夢中になって読んでました。間違いなく、その時一番続きが気になるマンガでした。今から一気に読める人がうらやましいくらい、続刊中は続きが気になって気になって・・・。みんなで色々と考察したものです。
あらすじ
漫画家志望の青年、藤城。うだつの上がらない彼だが、ひとつだけ異能を持っており・・なんと時を巻き戻せるというもの。‟再上映〈リバイバル〉“と自ら呼ぶその能力を持て余していた藤城だがある日何者かに母親を殺害され、あまつさえその罪を着せられそうになり絶体絶命のピンチに陥った彼がリバイバルを強く望むと・・!
あらゆる所に綿密に張り巡らされた伏線が一気に回収されていく様が心地よいったらもう。 非力な小学生に戻ってしまった事により、思うように「母親を救う」という目的が達せられないもどかしさ、それを補う主人公の知恵、そして友達を救うために奔走する仲間たち・・。
身近な人物の中に真犯人がいる為、ちょっとした言動さえも駆け引きになる心理戦。ハラハラしたりこのやりとりスゲーー!となったり休む暇なし。謎解きサスペンスですが元々作者はヒューマンドラマの予定だった・・という事もあるのか感動的な場面も多々あり、フルに楽しませてくれます!
そして・・・世のマンガ好き達をヒャ~~と喜ばせたのは2巻の帯に書かれた「三部さん、ジョジョの三部を手伝ってくれてありがとう。なつかしいね。」という荒木飛呂彦先生のお言葉!!
そうなんです、この作者さんは長らく荒木先生のチーフアシスタントをされていたそうなんです!さすがに荒木先生のあの独特の絵は受け継がれていないようですが、この方も荒木先生同様ものすごく仕事が早いそう。
間違いなく途中で止められない、最後までノンストップで読み切ってしまう作品です。
「DEATH NOTE」 原作:大場つぐみ 作画:小畑健 全12巻
言わずと知れた大ヒット作品です。読んだ事が無い人でもデスノート、という存在は知っているという稀有な作品。
主人公が並外れた頭脳を持つヤバい犯罪者。という設定が斬新でしたね。頭が良すぎて神になろうとした少年。ライバルとなるⅬ(エル)との幾重にも重なる頭脳戦、拳を使わずにこんなに激しい攻防があるのかと感嘆したものです。その駆け引きの面白さがこのマンガを特別にしました。
あらすじ
ある日、夜神月は死神の落とした‟DEATH NOTE"を拾う。そのノートに名前を書き込むとその人物は必ず命を落とすという恐ろしいノート。月はその卓越した頭脳を持って、そのノートを使い自分の理想とする世界を作ろうと目論むが・・・。
デスノートの持ち主である死神のリュークがなんとも魅力的。あとなんといってもⅬ(エル)!!実写版では松山ケンイチが演じ、そのまんま過ぎる!!と大好評でした。月とⅬの水面下での激しいやりとり、スタンド的に月に寄り添うリュークも決して月の味方ではなくそこでも駆け引きが・・。とあらゆる見所満載。心理戦で魅せる、と言う手法がこんなにも新鮮で画期的に思えたのはマンガ内での「死神」の描き方が特に面白かったからかも知れません。マンガならではの面白さ、設定内での可能性を存分に駆使した応酬がたまらなかったです!
小畑健先生の美しい絵もこのマンガを素晴らしい作品に押し上げた一端。絵が美しいのでおどろおどろしいストーリーでもスッと入っていってしまうんです。一風変わった死神の造形も見ものでした。
いまや面白いマンガの代名詞にもなっている「DEATH NOTE」、よく聞くが故にまだ未読・・と言う方も多いのでは?そんな方、この機会に是非!!一読を!
寄生獣 岩明均 全10巻
学生の時にめちゃくちゃ流行りました!初めて読んだのは10代前半の時でしたが、中年になった今でも、読む度に発見があってドキドキして先が気になり途中で止められなっくなってしまうほど魅力的!!初めて読んだ時の衝撃は忘れられません。直線的な鋭いタッチの絵柄に、インパクト大の設定・・。子供ながら凄いものが出てきたものだ・・・!と感嘆したのを覚えています。当時同い年でこれを教えてくれた友達にも、この名作をあの年で見出すなんて!と尊敬します。
あらすじ
ある日突然、そして静かに人類は攻撃を受ける。どこから来たのか、そしてそれは一体何者なのか・・誰にも気付かれぬまま侵略は始まる。敵は人間の体に寄生し体を乗っ取られてしまうのだ。しかし乗っ取られようとしたケンイチの身に思わぬ例外が起きる。本来頭脳を乗っ取るはずの侵略者が右腕に寄生してしまう事になり・・。
何が画期的って、ストーリーはもちろんなんですけど・・あの右腕がデフォルメしたミギーがなんともかわいい!!という所。絵柄も硬質で女の子も全然かわいくないんですけど、ただただミギーがかわいい。絵だけで見たら全然なのに・・。どんどん愛おしいキャラになっていきます!人類以外の知的生命体からの侵略・・という使い古されたテーマをこんなにも新鮮に、しかも共に戦うのがその侵略者の一部となった自分の右腕!!まぎれもない、不朽の名作です。
このマンガが特に素晴らしいのが侵略者を全くの悪というポジションに置いていない事。特にミギーは協力する仲間になり、そのミギーとの触れ合いによって生きるという事の本質が問われるようになっていくのです。ただのアクションものではない、作者さんの深い哲学が根底に流れているのがこのマンガを何度読んでも面白い、読む年齢によっても感じ方が変わる素晴らしい作品に仕上げています。
映画化も話題になりましたが、マンガでのミギーのかわいさは唯一無二です。長さといいテーマといい親子で読むにもおすすめ!!
神々の嶺 作:夢枕獏 画:谷口ジロー
少し前に映画化されて再注目された作品です。登山好きの間では岳と並び読むべきマンガとされていて根強い人気を誇る作品。子供の頃からマンガ好きで沢山買いましたが、この神々の嶺が私の持っているマンガの中で一番多くの人に貸し出し、更に高評価を得たマンガです!当時の職場にも一大ムーブメントを起こしました。何と言っても、老若男女問わずみんなが面白い!というのです。そんなマンガ、なかなかないですよ!?実は夢枕獏氏も元々好きなのですが、山好きという事はこのマンガで知りました。山への熱い思いがほとばしりすぎる、本当に素晴らしい作品です!
あらすじ
山岳写真家の深町が参加していた登山隊はエベレスト登頂に失敗し、解散することに。失意のままチベットに残った深町はそこでかっての名登山家、羽生丈二の姿を見つける。深町はひかれるように彼を独自調査、そして確信する・・羽生は狙うのはいまだかって誰も成し得た事のないエベレスト南西壁冬季無酸素単独登頂だと!
舞台は山ですが、ダブル主人公の深町と羽生の人生や感情、今置かれている苦境などが丹念に描かれていてあらゆる世代の人の心を打ちます。どちらも中年で人生の折り返し地点に来ている所も切なくて。夢枕先生の「陰陽師」シリーズが好きなんですがまたあれとは違った骨太な激アツ山岳ハードボイルドです。昨今の風潮では、エベレストはお金を出したら登れるというような捉え方をされていて価値が軽んじられているように思いますが、このマンガを読んだらいくらお金あっても絶対行きたくない・・となります。厳しすぎる!!すぐ死んでしまう!!憧れてたけど絶対ムリ!!それぐらい元々過酷な山に、さらに条件最悪な時をわざわざ選んで登るんです。ただただ狂気ですね。しかし・・この羽生さんにはモデルとなった人物がいて、その人のエピソードも人間離れしています。他の登場人物にもモデルがいて、実際のエピソードも壮絶。装備も十分でなかったひと昔前、己の体ひとつで大自然と戦った偉人達。尊敬しかありません。
登場人物にもモデルがいるのですが、この本のストーリーも山岳界最大のミステリーと言われている謎をモチーフにしています。舞台となったエベレストで消えたジョージ・マロリー隊は果たして登頂に成功したのか?という謎です。もし登頂していたらエベレスト人類初登頂になるのですが・・。この謎はいまだ明かされていません。謎の多い事件で、まさに事実は小説より奇なり。です。
小説版も素晴らしいらしいですが、残念ながら未読。でもさすがセリフ回しが最高!そして孤独のグルメが有名な谷口先生。人物の描き込みはもちろん山の描き方。リアリティありすぎて怖いほど。この二人の最強タッグにより不朽の名作が生まれました。どちらの先生も最高です!!山好きの方にももちろん、そうでない方にも是非おすすめ!
モンキーピーク 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 全12巻
こちらも最後までハラハラドキドキで一気に読んでしまいたくなる作品!!途中で止められません!社内レクリエーションで山に入った一行が次々と謎の怪物に殺されていく・・というパニックホラーですが、なかなかに肝が冷える内容と不可解な謎が相まってどんどん引き込まれ、それにストーリーが予想外の展開を見せてますますハマってしまうんです。
私も人から勧められた作品で、自分では選ばないジャンルなのでこれは知れて良かった!という一品。私も自信を持ってお勧めします!!
あらすじ
レクリエーションで登山に出掛ける事になった製薬会社の一行。しかし登山中、いきなり恐ろしい鬼猿が現れ次々と人を襲い惨殺していく!生き残った者達は厳しい山歩きを余儀なくされ極限状態に追いやられる。そこへさらに追い打ちをかけるよう、再び現れた鬼猿は残ったメンバーへと容赦なく襲いかかる・・!!
山での遭難って本当に絶望感がハンパなくて・・。食料も水もなく、助けも来ず・・。寒さで死ぬことも。それだけでも耐えきれない恐怖なのに、狙ったかのように一番イヤなタイミングでバケモノが襲ってくるんですよ!?怖すぎるじゃないですか!?想像するだけで失禁しそうです。
極限状態の時の人間って、本当に恐ろしい。鬼猿より人間が恐ろしいと思わされるくらい、人間の醜さをこれでもかと描写してきます。それがまたエグくて、山に猿に人にと幾重にも恐怖が増します、このマンガ。人はどこまで人間性を保てるのか、逆にどこまで残虐になれるのか・・。鬼猿という化け物に映して人間というものの本性に迫っていく内容。ただのパニックホラーでなく人間誰もが抱えている闇を描いた事が更にこの作品を面白くしています!とにかく次々人が死にます。そのスピーディーな展開にどんどんハマることうけあい!
全12巻、ラストは余韻の残る終わり方をしましたが、その後続編として「モンキーピーク the rock」が連載中です。こちらは2020年3月に第1巻が発売されたばかりで、まだまだどんな話になっていくかは未知数。 山岳パニックホラーという自分にとって未知の分野を切り開いてくれた画期的なマンガです。一時も目を離せない展開、あっという間に読み進めてしまうので一気読みに是非!!
いかがでしたでしょうか。どれも著名な作品で、映像化されているものばかりなので名前はご存知の方も多いのでは?もちろん映像から入るのもアリですが、丹念に描きこまれたマンガも是非堪能していただきたいと思います!どれもハマる事間違いなし、自信を持っておすすめします。